群馬県甘楽郡下仁田町とその周辺のごく狭い地域でしか本来の風味が出ないとされる、群馬を代表する伝統野菜。江戸時代後期から栽培の記録があり、明治期には宮内省(現在の宮内庁)への献上品となったことから「殿様ねぎ」「献上ねぎ」と呼ばれるようになりました。
栽培には1年9ヶ月もの長い期間を要します。10月に種をまき、翌年4月に1度目の植え替え、7月に2度目の植え替え(夏の暑い時期に「土の中で休ませる」期間を作ることで甘みが増すといわれています)。そして11月から翌2月の厳冬期に収穫されます。
長さは20〜30cm程度と一般的な白ねぎより短くずんぐりとした姿で、白い部分の太さは直径4〜5cm。生で食べると強烈な辛味がありますが、加熱するととろりと溶け、独特の甘みが立ち上がります。すき焼き・鍋物・丸焼き・天ぷらが定番の食べ方で、特に下仁田町では「ねぎ味噌」「ねぎぬた」などの郷土料理が今も家庭で作られています。
下仁田町では毎年12月に「下仁田ねぎ祭り」が開催され、町内外から多くの観光客が訪れます。県外への持ち出しは難しいといわれた時代もありましたが、現在はブランド管理が進み、関東圏の高級スーパーや料亭でも見かけられるようになっています。